後手番の羽生名人が横歩取りを選択、
流行の8五ではなく、8四に飛車を構える戦形で
中盤から差を広げ、あぶなげなく勝ち切った。
NHKの中継では、中盤から羽生優勢としていたが、
控室含め、誰も予想しなかったのが、羽生の72手目、△5二金であろう。
攻め急ぎを避け、手番を渡した受けの手なのだが、
指されてみればなるほど、
この人は本当に大局を観ているのだと、感心せざるを得ない、見事な一着であった。
まさに強い時の羽生名人が帰ってきたという印象を
多くの将棋ファンに与えたのではなかろうか。
これで2勝3敗とし、次の第6局は羽生名人が先手。
この二人の対局は、先手番優勢というデータがあり、
是非名人に勝ってもらい、最終局までもつれこんで欲しいと願っている。
こうなるとますます桜井章一との対談内容が気になってくる。
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